歯磨きをしているのに虫歯ができるのはなんでなんだ?と思われる方多いと思います。今回は当院が考える100点の歯磨きについてお話ししていこうと思います。
一概に歯磨きと言ってもいろいろな磨き方や歯ブラシの種類、補助清掃用具があります。
歯ブラシ
まず基本となる歯ブラシによるブラッシングですが、磨き方はたくさんありますが、今回はメジャーな4種類の方法を説明していきます。
- スクラッピング法:この方法はブラッシングの中で一番使用されている方法だと思います。歯ブラシの毛先を歯にまっすぐ当てて、小刻みに横磨きする方法です。裏側は斜めに当てるように小刻みに磨きます。大きく横磨きしないことが重要です。
- バス法:スクラッピング法と似ていますが、違いは歯ブラシを歯に斜めに当てることです。歯周ポケットに毛先を入れるようにして小刻みに磨きます。
- フォーンズ法:歯ブラシを歯にまっすぐ当ててぐるぐる円を書きながら磨く方法です。
- ローリング法:歯ブラシの毛先を、歯の根本から歯の頭に向かってくるっと回転させて磨く方法です。
歯ブラシでの磨き方は1つの方法だけでは、不十分になりやすいと言われているので、上記に挙げた方法の2種類以上を使って磨くようにするのが良いです◎
これで歯磨き終わり!と思われる方多いと思います。しかし、これでは60点の歯磨きになります。
なんと歯ブラシだけではお口の汚れは6割程度しか落とせないんです。
歯ブラシで磨くことが、歯磨きでしょと言われてしまいそうですが、タフトブラシや歯間ブラシ、フロスを組み合わせながら、歯磨きをしないと100点の歯磨きはできません。
歯間ブラシ
歯間ブラシはサイズがいくつかあります。そして、同じ人のお口の中でも歯と歯の間の大きさは様々です。それぞれ歯間のサイズに合った歯間ブラシを選びましょう。形も奥歯向けのL字型と前歯向けのI字型がありますので、歯間ブラシを通す部位によって使い分けましょう。
フロス
そして歯磨きで必ず行っていただきたのが、フロスです。フロスをすることで、歯ブラシで取れなかった汚れの大部分が取れます。フロスを使っていない方はフロスを使うと出血してくることが多く、やらない方がいいと思われることもあります。しかしこれは歯ブラシで汚れを落とせていないところが炎症を起こしており、フロスがそこの部分に当たったことで出血してきます。しっかりとフロスを毎日行えば1週間もかからずに出血は治ってきます。フロスを通した後の匂いが気になる方も毎日行えば次第に匂いもなくなってきます。
被せ物がつながっている歯などはスーパーフロスという特殊なフロスもありますので、ぜひ活用してください。
また、最近テレビなどでよく紹介されているフロアフロスも糸の繊維が多く歯垢を効率よく絡め取ってくれるのでお勧めです。フロアフロスやスーパーフロスが気になる方はご相談ください。
タフトブラシ
さらに親知らずが生えていたり、歯並びの影響で通常の歯ブラシが届かない方は歯ブラシの1/3程度の大きさのタフトブラシを使うのも効果的です。磨きにくい部分だけタフトブラシで当てて、小刻みに動かして使用してください。歯石のつきやすい前歯の裏側にも使えるので、試してみてください。
舌ブラシ
そして、歯ではないのですが、ベロや上顎にもバイキンの塊がいますので、舌磨き用の歯ブラシで優しく擦るようにしましょう。
洗口材
ここまできたら、あとは最後にマウスウォッシュを使って、口の中に残っているバイキンを洗い流して終わりになります。
どうでしたでしょうか。1日3回行う歯磨きで、これができれば完璧ですが、なかなか日中時間を取るのは難しいかと思います。まずは1日1回は100点の歯磨きを目指していただければと思います。
もちろん、歯科医院での検診も重要ですので、最近歯医者さんに行っていない方は、歯医者さんを受診するようにしましょう。