歯科治療に対する最近の考え方で「予防」、「早期発見・早期治療」という言葉があります。
痛みが出てから歯医者に行く、という考えは時代遅れとなってきているんですね(*_*)!
痛みの有無に関わらず定期検診に通い、虫歯を予防する、また、定期検診に通っていたらもし虫歯ができていても早い段階で発見することが可能ですし、虫歯が大きく進行する前に治療をすることができます。
その結果、歯を削る量は少なくて済み、歯の寿命を伸ばすことができます。
このように定期検診に通っていただくことも大切ですが、やはりご自身によるご自宅での日々の虫歯対策は必須です。
お食事と虫歯の関係
虫歯の原因は甘い食べ物だというイメージがありますが、実は甘い食べ物だけが虫歯の原因ではありません。
甘くない、普通のお食事でもお口の中は虫歯になりやすい状態になります。
私たちのお口の中は基本的には中性に保たれています。
しかし食事をすると、お口の中は酸性に傾きます。
お口の中が酸性に傾くと歯は目に見えないレベルで溶けていきます。(このことを脱灰と言います)
脱灰が進み歯に穴が空いてしまうことを虫歯と呼んでいるのです。
酸性の状態が続くと歯が溶け続けてしまいますので、中性の状態に戻さなくてはなりません。
そこで酸性のお口を中性に戻す働きをしているのが唾液です。
唾液に含まれる成分が歯が溶けないようにお口の中を中性に戻してくれるのです。
中性に戻ると脱灰していた歯はミネラルを取り込み、強い歯へと修復されます。(このことを再石灰化と言います)
このように、歯というのは脱灰と再石灰化を繰り返しているのですが、脱灰と再石灰化のバランスが虫歯になるかどうかの決め手となっています。
脱灰の時間の方が多くなると虫歯になってしまいますし、再石灰化の時間の方が多いと虫歯にはなりません。
なので虫歯にならないためには、脱灰の時間を少なくすれば良いということになります。
・頻回に食事をとる場合、頻回にお口の中が酸性になるので脱灰の時間が長くなります。
・ダラダラと長時間食べ続ける場合、お口の中がずっと酸性のままなので脱灰の時間が長くなります。
このような食べ方をしていると脱灰の時間が長くなり、虫歯になりやすくなってしまいます。
ダラダラと長時間食べ続けない、間食はしない、などといった規則正しいリズムで食事を取ることが虫歯予防には大切です。
歯磨きと虫歯の関係
ご自宅での虫歯予防としてパッと思いつくのが歯磨きではないでしょうか。
もちろん歯磨きは虫歯対策として必須です。
しかし、歯ブラシによる歯磨きだけでは汚れ全体の60%程度しか落とせないと言われています。
そこで歯ブラシと併用して用いるべきなのがフロスや歯間ブラシです。
歯と歯の間の部分は歯ブラシの毛が届かないので、フロスや歯間ブラシで汚れを落としてあげましょう。
フッ素と虫歯の関係
また、フッ素を用いることも虫歯予防に非常に有効です。
実はフッ素の虫歯予防に対する効果の高さは、甘い食べ物を食べないことやしっかり歯磨きをすることよりも高く、虫歯予防の中で一番効果的だとまで言われているんです。
最近ではどこの薬局でもフッ素配合の歯磨き粉は置いてあるかと思います。
今度歯磨き粉を購入される際にはぜひ、フッ素配合の歯磨き粉をお試しください✨
しっかり歯磨きをしていれば虫歯にならないと考えていた方も多いのではないでしょうか。
実は虫歯になりやすい箇所というのは、どう頑張っても歯ブラシの毛先が届かない部分ということが多いです。
じゃあ歯磨きを丁寧に頑張っても無駄じゃないか。そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、もちろん無駄ではありません。
フッ素配合の歯磨き粉をお口全体に行き渡せるためには丁寧な歯磨きが不可欠です。
また、丁寧な歯磨きによって歯肉炎や歯周炎を予防することもできます。
これらの理由により、やはり丁寧な歯磨きは大切だということがお分かりいただけるかと思います。
MIペーストと虫歯の関係
MIペーストという商品があります。
こちらは研磨剤無配合のペーストです。
フッ素同様、虫歯予防効果がありますが、フッ素とは作用機序が少し違います。
なので、フッ素配合の歯磨き粉とMIペーストを併用することで、虫歯予防に対する相乗効果が期待できるのです。
フッ素配合の歯磨き粉とMIペーストを併用される場合は、先にフッ素配合の歯磨き粉を用いて歯磨きを終えてから、MIペーストを歯に塗布するようにしてくださいね。
今回はご自宅でできる虫歯対策について簡単にご説明いたしました。
皆様のご参考になれば幸いです。
もっと詳しく知りたいという方はぜひドクターやスタッフまでお気軽にお声がけください♫
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