以前の“仕上げ磨きはいつまでするの?”という内容を投稿しましたが、今回はその仕上げ磨きの具体的な方法について年齢別にお話しさせていただこうと思います。
0歳~3歳
この時期は歯磨きを嫌がってなかなかお口を開けてくれない時もあるでしょう。ですが、食べられるものの種類も徐々に増え虫歯ができるのもまったなしです。虫歯になってお子さんが痛い思いをする前に無理にでも磨かせることが大事です。できるだけ低年齢のうちから歯ブラシに慣れ親しんでおくことでスムーズにブラッシング習慣を確立させていくことができます。
- 磨き方・・・お子さんに仰向けに寝てもらい親御さんは頭側に座り、太ももの下にお子さんの両手を挟みます。両手が固定されるので安定して磨きやすくなります。上唇小帯といって、上唇の内側にヒダがありますが歯ブラシが強く当たると痛みを伴うので、指でガードしながら磨くと良いです。
- 歯ブラシ・・・まだお口が小さく、大きく開けるのも難しい時期なのでタフトブラシのようなヘッドの小さな歯ブラシがおすすめです。柄も長いので仕上げ磨きにピッタリです。
その際、少しでも歯磨きの時間がワクワク楽しいものになるように、親御さん自身が笑顔で磨いてあげることやお歌を歌いながら行うのも効果的です。患者さんの中には、歯磨きをしているキャラクターの動画を観ながらされている方もいらっしゃいました。
4歳~5歳
- 磨き方・・・磨き方は0歳~3歳の場合と同様ですが、上手にうがいもできる頃でペーストタイプの歯磨き粉も使用できます。磨き忘れを防いだり、適切に歯面に毛先が当たっているか確認できるようにするためにも低発砲の歯磨き粉がおすすめです。この頃から少しずつフロスを使い、歯と歯の間の歯垢を取る習慣を身に付けていきましょう。
- 歯ブラシ・・・ヘッドの大きさがお子さんの前歯2本分と同じぐらいの歯ブラシがおすすめです。また、下の奥歯の内側など細かい部分にはタフトブラシを使うとアクセスが良いです。
この頃からまず自分で磨いてみてもらい、その後親御さんが仕上げ磨きをするとよいでしょう。
6歳~12歳(小学生)
この時期は乳歯から永久歯への生え変わりがあり、生えたての歯は背が低いことなどもあって1本1本磨くのが非常に難しいです。特に虫歯ができやすい時期なので、毎日の丁寧なブラッシングに加えて糖摂取の量や頻度にも注意が必要です。
- 磨き方・・・歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境に当て、優しく小刻みに動かしましょう。奥歯の噛み合わせの面は奥からかきだすように磨くと良いです。フッ化物配合の歯磨き粉に加え、就寝前のフッ化物配合洗口液・ジェルの使用も虫歯予防に効果的です。
- 歯ブラシ・・・子供用の歯ブラシに加えて、タフトブラシを用いて細かい部位や生えたての歯なども念入りに磨きましょう。
歯垢染色液といって、歯に塗ると歯垢が紫色に染まり磨き残しが一目でわかるアイテムもあります。染色液を歯に塗ってから鏡を見ながらお子さんに磨いてもらい、最後親御さんがチェックをして残っている部分を仕上げ磨きしてあげるのもよいでしょう。お子さんも親御さんも歯垢が残りやすい部位(=虫歯のリスクが高い部位)がわかるようになり効率よく磨くことができるようになるはずです。
年齢ごとのお口の中の状態に合わせて適切な磨き方やセルフケアグッズを用いることで、より虫歯になりにくい歯を目指すことができます!
当院でも歯ブラシや歯磨き粉、歯垢染色液など多数取り扱っておりますので、お気軽にお尋ねください。